海外旅行中、最も避けたいのは「現地でのトラブルに巻き込まれること」。特にバンコクは多くの日本人が訪れる人気都市でありながら、詐欺や盗難、体調不良などのリスクも潜んでいます。
この記事では、実際にバンコクで起きたトラブル事例や注意点をもとに、旅行者が安全に滞在するために必要な情報をまとめました。初めて訪れる人も、何度も行っているリピーターも、出発前にこのノートを読んで備えてください。
バンコクで気をつけたいトラブルTOP3
以下は、実際の被害事例やSNS上の投稿、報道などをもとに、旅行者がバンコクで特に注意すべきトラブルをランキング形式でまとめたものです。
第1位:詐欺・ぼったくり被害
- 手口が多様で遭遇率も高く、日本人を狙った「お金見せて詐欺」などの実例も多い。
- トゥクトゥク・偽ガイド・宝石ツアー誘導など手段も豊富。
第2位:スリ・置き引き・盗難
- 市場や駅など人混みでの被害が特に多い。
- 集団でのスリやホテル朝食会場での置き引きなども報告多数。
第3位:強盗・昏睡・睡眠薬系の被害
- 夜のバーやクラブで、薬を盛られて金品を奪われる「昏睡強盗」が後を絶たない。
- 一人旅や女性が狙われやすい傾向あり。
バンコクでよくある旅行トラブル
詐欺・ぼったくり被害
バンコクでは観光客を狙った詐欺が頻発しています。代表的な手口としては、偽の警察官を名乗る人物が声をかけ、「お金を見せて」と言って財布を出させ、中から現金を抜き取るケースがあります。また、トゥクトゥクの運転手に格安で観光地を案内すると誘われ、高額な宝石店や土産店に連れて行かれる「宝石詐欺」も有名です。空港からのタクシーでも、メーターを使わず法外な料金を請求される例が報告されています。
- 「観光案内無料」と声をかけられ、案内された土産店で高額な象の置物を無理に買わされた例
- 「王宮が閉まっている」と偽り、遠方のショッピングツアーへ連れて行かれる事案
- 「政府認定ガイド」と名乗り手数料を騙し取るケース
スリ・置き引き・盗難
観光地やショッピングモール、BTS(高架鉄道)駅など人が集まる場所では、スリや置き引きが多発しています。特に混雑したエリアでは複数人による連携プレイでバッグやスマートフォンを盗まれる被害が報告されています。ホテルのロビーや朝食会場での置き引きにも注意が必要です。
- チャトチャック市場で、写真を頼まれた際に背後からバッグを開けられるケース
- 空港でフリーWi-Fiの設定中に置いたカバンを持ち去られる例
- バス車内で足元に置いたカメラバッグが盗まれる事案
食事・衛生トラブル
屋台やローカル食堂で食事をした後に、下痢や腹痛などの食中毒症状を訴える旅行者も少なくありません。氷入りのドリンクやカットフルーツも原因となることがあります。症状が重い場合には私立病院での受診が必要になりますが、診察や点滴で2万〜5万バーツ(約8万〜20万円)程度の費用がかかることもあります。
- 体調不良(下痢・嘔吐)で救急外来を受診し、血液検査と点滴で約15,000〜25,000バーツ(約6〜10万円)
- 24時間入院して点滴治療を受けたケースでは、最大で40,000〜50,000バーツ(約16〜20万円)を請求された例もあり
屋台やローカル食堂で食事をした後に、下痢や腹痛などの食中毒症状を訴える旅行者も少なくありません。氷入りのドリンクやカットフルーツも原因となることがあります。症状が重い場合には私立病院での受診が必要になりますが、診察や点滴で2万〜5万バーツ(約8万〜20万円)程度の費用がかかることもあります。
- サパーンタクシン駅周辺の屋台で食べた魚の揚げ物で嘔吐と発熱
- カオサン通りの果物スタンドでカットパパイヤを食べ、翌日に発熱と下痢
- 氷入りジュースで腹痛、病院で点滴治療を受けた例
交通トラブル・事故
バイクタクシーやトゥクトゥクは便利ですが、事故のリスクがあります。特に夜間や雨天時は事故率が高く、ヘルメットを着用していない旅行者がケガをするケースも。さらに、Grabなどの配車アプリを利用した際にトラブルとなり、言語の違いで問題がこじれることもあります。
- 軽度のけが(擦り傷・打撲)でも私立病院での処置に3,000〜8,000バーツ(約1〜3万円)
- 骨折や大きな怪我でレントゲン・処置・ギプス固定などを受けた場合、30,000〜80,000バーツ(約12〜32万円)程度になることも
バイクタクシーやトゥクトゥクは便利ですが、事故のリスクがあります。特に夜間や雨天時は事故率が高く、ヘルメットを着用していない旅行者がケガをするケースも。さらに、Grabなどの配車アプリを利用した際にトラブルとなり、言語の違いで問題がこじれることもあります。
- 雨の夜、ヘルメットを渡されずに乗車し転倒し腕を骨折した例
- トゥクトゥクで急ブレーキをかけられ転倒し、膝を強打
- Grab配車後に「ホテルがわからない」と言われ、目的地から遠くで降ろされた
通信・ネット環境トラブル
空港で購入したSIMカードが使えない、街中でフリーWi-Fiに接続した結果、SNSや銀行アプリの情報が抜き取られるなどのトラブルも発生しています。特に公共Wi-FiではVPNを使用しないと個人情報が盗まれるリスクがあります。
- デパートのWi-Fiに接続中、SNSアカウントに不審なログイン履歴
- SIMカードがアクティベートできず、空港で2時間足止め
- カフェでメールをチェック中にフリーメールが乗っ取られる被害
暴行・揉め事・身の危険
夜の繁華街で現地の人や他の旅行者と口論になり、暴力沙汰に発展するケースもあります。飲み過ぎや薬物の影響を受けた相手とのトラブルが多く、クラブやバーでは特に注意が必要です。
- ソイ・カウボーイで飲み過ぎた欧米人旅行者同士が喧嘩に発展
- バーでしつこく声をかけられ、断ったところ殴られそうになった女性旅行者
- 路地裏で現地の若者グループとトラブル、逃げようとして転倒した例
強盗・昏睡・睡眠薬系の被害
バーで知り合った人物に薬物入りの飲み物を勧められ、意識を失った後に現金やスマホを盗まれる「昏睡強盗」が報告されています。こうした被害は一人旅の旅行者が狙われやすく、夜間の飲み屋では特に注意が必要です。
- バンコク市内のバーで飲み物に薬を混入され、ホテルで目覚めたら財布が空だった
- 女性旅行者が外国人男性にナンパされ、複数人に囲まれた上で昏睡被害
- 深夜の路地で飲食店スタッフを装った人物に薬を盛られたとの証言も
感染症・動物由来のリスク
東南アジア地域では感染症や動物由来のトラブルにも注意が必要です。
- 野良犬・野良猫との接触による狂犬病リスク(ワクチン未接種者は特に危険)
- 市場や河川近くでは蚊が多く、デング熱感染例も報告あり
- 格安宿で南京虫(ベッドバグ)の被害に遭った旅行者の報告多数
- 旅先で動物と触れ合い癒されたが、帰国後に皮膚症状やアレルギーが出た例も
十分な虫除け・ワクチン確認・動物への接触対策が重要です。
女性旅行者特有のリスク
女性旅行者を狙ったトラブルも発生しています。しつこいナンパ、Grab乗車中のセクハラ発言、バーでの接触行為などが代表的です。また、露出の多い服装をしていると不快な視線や声をかけられることも。夜間の一人歩きは避け、信頼できるホテルや女性専用施設を選ぶことが重要です。
- 夜間Grab乗車中に運転手からLINE交換を求められ、断ると態度が急変
- クラブで見知らぬ男性に肩を掴まれ、拒否したところ執拗に絡まれる
- 市場でスカート姿の旅行者が盗撮被害に遭ったとの報告
バンコクの医療費・治療費の目安
旅行中に体調を崩した際や事故に遭った場合、タイの医療費は日本よりも高額になることがあります。特に私立病院では先進的な医療サービスを受けられる一方、支払いは前払いまたは保証付きで求められる場合があります。海外旅行保険やクレジットカードの付帯保険がない場合、経済的負担が大きくなるため注意が必要です。
以下は、バンコクで実際に報告されている医療費の目安です。
以下は、バンコク滞在中に体調を崩したり、事故やけがを負った際にかかる医療費・治療費の参考例です。
状況 | 内容 | 費用目安(バーツ) | 日本円換算(約) |
---|---|---|---|
食中毒・下痢 | 診察+血液検査+点滴 | 15,000〜25,000 | 約6万〜10万円 |
入院(1泊) | 点滴+入院管理費など | 40,000〜50,000 | 約16万〜20万円 |
軽傷の処置 | 傷の洗浄・消毒・湿布など | 3,000〜8,000 | 約1万〜3万円 |
骨折治療 | レントゲン・ギプス固定・処置 | 30,000〜80,000 | 約12万〜32万円 |
※上記はバンコクの私立病院での一般的な目安であり、病院のグレードや症状により変動があります。
状況 | 内容 | 費用目安(バーツ) | 日本円換算(約) |
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食中毒・下痢 | 診察+血液検査+点滴 | 15,000〜25,000 | 約6万〜10万円 |
入院(1泊) | 点滴+入院管理費など | 40,000〜50,000 | 約16万〜20万円 |
軽傷の処置 | 傷の洗浄・消毒・湿布など | 3,000〜8,000 | 約1万〜3万円 |
骨折治療 | レントゲン・ギプス固定・処置 | 30,000〜80,000 | 約12万〜32万円 |
※上記はバンコクの私立病院での一般的な目安であり、病院のグレードや症状により変動があります。
実際に起きた事件・ニュース
日時 | 内容 | 出典リンク |
---|---|---|
2024年10月 | スクンビット通りでフィリピン人グループによる集団スリ事件が発生し、7人が逮捕された | タイランドハイパーリンクス |
2024年12月29日 | パタヤで日本人男性が口論の仲裁に入り、刺されて死亡する事件が発生 | テレビ朝日ニュース |
2024年10月31日 | 日本人インフルエンサーがバイクタクシーの事故で死亡 | デイリー新潮 |
2024年10月21日 | バンコクのホテルで火災が発生し、日本人を含む10人が死傷 | タイランド通信 |
2024年7月24日 | バンコクにおいて、日本人男性を狙った寸借詐欺被害が急増しているとの注意喚起が在タイ日本国大使館から発出 | 在タイ日本国大使館 |
2024年 | スクンビット地区で日本人観光客が中東系の男女に「日本円を見せて」と言われ、現金を抜き取られる被害 | FNNニュース |
2024年 | ナナプラザ周辺で、外国人旅行者が睡眠薬を盛られて金品を奪われる事件が報告 | 朝日新聞デジタル |
2024年 | 空港からのタクシーで、GPSを操作して遠回りされ、通常の3倍の料金を請求された | 在タイ日本国大使館 |
旅行者の声
「BTS構内でぶつかられた拍子にスマホを抜かれました。気づいたのはホテルに戻ってから…」(30代 男性)
「食あたりで1泊入院。クレジットカードがなかったら支払えなかったと思います」(20代 女性)
「Grabの運転手にLINEを聞かれ、断ったら態度が急変して怖かった」(20代 女性)
外務省の危険度と参考情報
- 2025年5月時点で、バンコクは外務省の危険情報から除外されています。
- ただし、タイ南部の一部地域は危険レベル2〜3の指定が続いています。
- 外務省「たびレジ」への登録を推奨。最新情報はこちら:https://www.anzen.mofa.go.jp/
実際に危険な体験をされたエピソードなどをお聞かせください。